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特集 肥満症とメタボリックシンドローム:予防医学と治療医学の観点から

メタボ型糖尿病の重要性とそのメカニズム

門脇孝

Pharma Medica Vol.35 No.11, 17-20, 2017

糖尿病,特に2型糖尿病はインスリン分泌低下などの遺伝的な素因を有するものに肥満などの環境因子が加わって発症する疾患である1) 。米国のNurses' Health Studyによれば,2型糖尿病の発症のリスクはBMIが22.0kg/㎡未満の群に比べ,BMI22.0~22.9 kg/㎡では2.9倍,BMI24.0~24.9 kg/㎡では5倍に高まる2) 。また,BMIが正常でも腹部肥満を有する者では2型糖尿病の発症リスクが高まることが報告されている3) 。日本人やアジア人では,BMI25.0 kg/㎡以上を肥満と定義するが,欧米人に比して肥満の程度が少なくても糖尿病発症のリスクは高く,インスリン分泌能が低いことに加え,内臓脂肪を蓄積しやすいことが要因として示唆されている4) 。実際,わが国では戦後男性はすべての年齢層で,BMIが右肩上がりに増加してきたが,ここ数年は横這い傾向が認められる。女性も20歳代を除いてすべての年齢層でBMIが増加したが,その後30歳代でBMIが減少に転じ,最近では40歳代以降でもBMiの減少傾向が認められる。
「KEY WORDS」内臓脂肪蓄積/インスリン抵抗性/アディポネクチン/AdipoR/J-DOIT3

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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