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特集 膵癌への挑戦

切除不能膵癌に対する最新の化学療法

~FOLFIRINOXやGem+nab-PTX~

池田公史

Pharma Medica Vol.35 No.1, 59-64, 2017

転移性膵癌に対して,FOLFIRINOX1)やゲムシタビン+ナブパクリタキセル(Gem+nab-PTX)2)などのレジメンでゲムシタビン単剤(Gem)と比較して有意に良好な生存の延長が示され,これまで効かないといわれてきた膵癌の化学療法も奏効が期待できるようになった。すでにわが国で承認されているGem,S-1単剤,Gem+エルロチニブなどのレジメンと比べても,治療成績も格段に向上してきている。今後,この2つのFOLFIRINOXやGem+nab-PTXのレジメンをどのように使い分けていくのかを検討していくことも必要である。また,両レジメンとの併用療法や,両レジメン以外にも期待され,開発が進んでいるレジメンもある。本稿では,FOLFIRINOXとGem+nab-PTXを中心に,膵癌に対して期待されているレジメンなど,膵癌の化学療法の最新情報を中心に解説する。
「KEY WORDS」切除不能膵癌,化学療法,FOLFIRINOX, gemcitabine plus nab-paclitaxel

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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