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特集 大腸癌診療 update 2016

サルベージライン治療薬のエビデンス update

梶原猛史仁科智裕

Pharma Medica Vol.34 No.12, 57-60, 2016

わが国では,標準治療に不応不耐となった切除不能進行再発大腸癌に対するサルベージラインの治療薬として,2013年3月にマルチキナーゼ阻害薬であるレゴラフェニブが,2014年3月にDNA機能障害薬であるトリフルリジン(FTD)・チピラシル塩酸塩(TPI)(TAS-102)がそれぞれ承認された。大腸癌治療ガイドライン2016年版によると,フッ化ピリミジン系薬剤,オキサリプラチン,イリノテカン,ベバシズマブ,抗EGFR抗体薬(All-RAS遺伝子野生型の場合)のすべてに不応または不耐となった症例に対しては,レゴラフェニブ単独療法または,TAS-102単独療法が推奨されている1)。本稿ではこれらの薬剤に関するエビデンスを概説する。
「KEY WORDS」大腸癌,サルベージライン,レゴラフェニブ,TAS-102

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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