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特集 多発性骨髄腫の最新情報Ⅰ

骨髄腫病勢評価のための検査~M蛋白,FLC評価からclonal change評価法まで~

Monoclonal protein and free light chain in the evaluation of myeloma disease status and clonal change.

黒田純也知念良顕

Pharma Medica Vol.33 No.12, 41-45, 2015

「はじめに」多発性骨髄腫(multiple myeloma;MM)は,monoclonal gammopathy of undetermined significance(MGUS)から無症候性(くすぶり)MM(smoldering MM;SMM),症候性MMへと年余を経て進行する難治性造血器悪性腫瘍である。発生母地である形質細胞は,通常,重鎖(H鎖)と軽鎖(L鎖)を独立して細胞内で産生し,これらの複合体として完全型免疫グロブリン(Immunoglobulin;Ig)を血液中に分泌する。また,形質細胞ではL鎖がH鎖よりも40%程度多く産生され,この余剰の遊離L鎖(free light chain;FLC)は低分子量であることから血中に分泌された後,糸球体孔を通過し,速やかに尿中に排出される。このため,正常では血中κFLCは3.3~19.4mg/L,λFLCは5.7~26.5mg/Lと微量である[κ/λ比(rFLC)は0.26~1.65]。MM,ならびに関連疾患ではIg,FLCのモノクローナルな産生と分泌を認めることから(M蛋白),その質的・量的評価は診断,治療効果や病勢の判定の要である。
「KEY WORDS」多発性骨髄腫,M蛋白,free light chain(FLC),clonal change

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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