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特集 原発性脂質異常症:疾患概念の整理と最近の進歩

原発性高脂血症 原発性高カイロミクロン血症の成因と病態における最新の知見

The new frontier in primary chylomicronemia.

岡﨑啓明

Pharma Medica Vol.33 No.8, 9-13, 2015

「はじめに:高カイロミクロン血症とその合併症」原発性高カイロミクロン血症とは,遺伝的な要因によりカイロミクロンが血中に蓄積した状態である。臨床的には,著しい高カイロミクロン血症は急性膵炎の原因となることから,適切な診断と治療が求められる。その成因は,カイロミクロンの代謝に関わる酵素やその補因子の欠損による。従来,原発性高カイロミクロン血症の原因としては,リポ蛋白リパーゼ(lipoprotein lipase;LPL)とその補因子アポリポ蛋白C2(apoC2)の欠損が知られてきた。LPLはカイロミクロン中の中性脂肪(TG)の加水分解を促進し,apoC2はLPLの機能を助ける。したがって,LPLやapoC2の欠損はカイロミクロンの蓄積をきたす。しかし最近,LPLの機能に必要なその他の蛋白が次々と同定され,その欠損症が高カイロミクロン血症をきたすことも明らかとなってきた。LPL経路の古典的な原因遺伝子と,新たな原因遺伝子について,順に述べる。
「KEY WORDS」カイロミクロン,超低比重リポ蛋白(VLDL),リポ蛋白リパーゼ(LPL),アポA5(apoA5),アテローム性動脈硬化

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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