【特集 原発性脂質異常症:疾患概念の整理と最近の進歩】
              
 特集にあたって
                Introduction.
              
                  掲載誌
                
 
                  Pharma Medica
                  Vol.33 No.8 7-8,
                  
                    2015
                  
 
                    著者名
                  
  
                          山下 静也
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          代謝・内分泌
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
                        / 
                          循環器内科
                        / 
                          糖尿病・代謝・内分泌科
                        / 
                          老年科
                        / 
                          小児科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Pharma Medica
                    
 原発性脂質異常症は主として遺伝性の脂質異常症が含まれ,原発性高脂血症と原発性低脂血症に分けられる。原発性高脂血症の診断に関しては,厚生省特定疾患原発性高脂血症調査研究班(垂井班)の昭和62年度研究報告書で,その診断基準が作成され,これがわが国のスタンダードとしてその後広く用いられてきた。その間,家族性高コレステロール血症(familial hypercholesterolemia;FH),家族性複合型高脂血症(familial combined hyperlipidemia;FCHL)では診断基準の一部見直しが行われたが,分子生物学的な解析手法の最近の進歩に伴って,従来同じ病態とされてきた疾患にもその責任遺伝子がいくつか存在することも解明されてきた。たとえば,原発性高カイロミクロン血症の成因として,従来は家族性リポ蛋白リパーゼ(lipoprotein lipase;LPL)欠損症や家族性アポリポ蛋白C-Ⅱ欠損症の2つが有名であったが,種々の高カイロミクロン血症の病態の解析によって,アポリポ蛋白A-V欠損症やGPIHBP1,LMF1の遺伝子異常も報告されている。
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。