「はじめに」ALK陽性肺癌において,ALK阻害薬はkey drugであり,高い抗腫瘍効果が期待される。日本肺癌学会の肺癌診療ガイドライン2014年度Ver.1.11)でも,「非小細胞肺癌,ALK遺伝子転座陽性,PS0-2における初回治療および二次治療(一次治療でクリゾチニブ未使用例)」に対するクリゾチニブ治療は,推奨グレードAに変更された。現在,いくつかのALK阻害薬が開発中であるが,わが国ではクリゾチニブとアレクチニブが実地臨床で使用可能となっている。本稿ではそれらのALK阻害薬の特徴と,近年問題になっている耐性機構について概説する。
「KEY WORDS」ALK陽性肺癌,ALK阻害薬