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特集 乳癌診療の新しい展開Ⅰ

細胞増殖と細胞死の評価

Assessment of cellular proliferation and cell death.

上野貴之

Pharma Medica Vol.32 No.4, 19-23, 2014

[はじめに] 癌治療の目的は, 癌細胞の増殖を抑制し細胞死を誘導することだと考えられる. そこで, 治療中の細胞増殖の低下や癌細胞死の増加が治療効果を評価するうえで有用な指標となりうる. たしかに増殖能に関するマーカー, 特にKi67は治療効果の指標として臨床的に注目されている. ところが, 細胞死のマーカーに関しては, 現在治療効果の評価として使用されているものはない. 近年, 細胞死に関する概念が大きく変遷しており, 従来の細胞の消滅としての細胞死とは異なった態様が認識されるようになってきている. 本稿では, 増殖マーカーの臨床的意義と, 細胞死の概念の変遷につき概説したい. [I. 細胞増殖] 現在, 細胞増殖の指標として使用されているマーカーに, Ki67, mitotic index (MI), proliferating cell nuclear antigen (PCNA), topoisomerase (TOPO) IIなどがあるが, 乳癌の臨床においてはKi67の重要性が増している.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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