はじめに  肥満症とは,BMI 25kg/㎡以上かつ肥満に伴う健康障害を有するものもしくは内臓脂肪型肥満と2000年に日本肥満学会から定義され,その診断の意義は,肥満のなかから医療上減量の必要な人を抽出することである1)。これによって現在すでに健康障害をもった人だけでなく,内臓脂肪型肥満を肥満症とすることによって,近い将来合併症の発生が予測されるものを抽出することにもこの定義の重要性がある。