はじめに  耐性菌をとりまく状況は年を経るごとに大きく変化してきている。1980年代よりメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus;MRSA)が世界に広がり,院内感染の主要な菌として現在でも問題となっているが,バンコマイシン耐性腸球菌(Vancomycin Resistant Enterococci;VRE)も欧米などではMRSAと並んで広く浸透している。