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特集 アルツハイマー型認知症の病態・病理に関する最新知見

④アルツハイマー型認知症の神経病理から考える抗アルツハイマー病治療のトランスレーショナルリサーチ


掲載誌
The Curator of Neurocognitive Disorders Vol.1 No.2 37-41, 2024
著者名
陸 雄一
記事体裁
抄録 / 特集
疾患領域
精神疾患 / 神経疾患 / 脳血管障害
診療科目
神経内科 / 老年科 / 精神科
媒体
The Curator of Neurocognitive Disorders
Key Words
アルツハイマー病 / アミロイドβ / タウ / 神経病理 / レカネマブ

アルツハイマー型認知症は,主に初老期にエピソード記憶障害などを中核症状として発症する認知症である。アルツハイマー型認知症という臨床的概念に対応する病理学的な疾患単位をアルツハイマー病(Alzheimer's disease:AD)という。古典的にアルツハイマー病理は,神経原線維変化(neurofibrillary tangle:NFT)と老人斑という二種類の嗜銀性構造物によって定義されてきた。1980年代以降,NFTの構成要素はタウ蛋白であること,老人斑の構成要素はアミロイドβ(amyloid β:Aβ)であることが同定され,抗タウ・抗Aβ免疫組織化学による病理診断が確立した。また,神経病理学的観察によってAβに免疫陽性でありながら嗜銀性やエオジン好性の斑紋構造を欠くびまん性老人斑(diffuse plaque)も多数みられることや,血管壁へのAβ沈着である脳アミロイド血管症(cerebral amyloid angiopathy:CAA)が高率に合併することが判明した。 現在のADの病理診断は,①タウ陽性のNFT,②Aβ陽性で嗜銀性の老人斑,③嗜銀性の有無にかかわらずAβそのものの拡がり,という3点を総合評価して行われる。また診断的ではないが高頻度にみられる所見として顆粒空胞変性がある。本稿では現在行われているAD治療の有用性と限界について病理所見と対比しながら考察する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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