Special Articles 総説
基礎 デュシェンヌ/ベッカー型筋ジストロフィーの遺伝子変異検出とその病的意義の解釈
掲載誌
MD Frontier
Vol.2 No.2 12-16,
2022
著者名
大久保 真理子
/
野口 悟
/
西野 一三
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
神経疾患
/
小児疾患
診療科目
神経内科
/
小児科
媒体
MD Frontier
Key Words
デュシェンヌ/ベッカー型筋ジストロフィー,DMD遺伝子,Reading frame theory,遺伝子型-表現型相関
デュシェンヌ/ベッカー型筋ジストロフィー(Duchenne/Becker muscular dystrophy:DMD/BMD)はDMD遺伝子変異により生じるX連鎖潜性の遺伝性筋疾患である.DMD遺伝子変異はその7割がエクソン単位の欠失・重複,約3割がエクソン内,スプライシング部位の点変異などの微小変異である.遺伝子変異の病因性について,reading frame theoryにより,遺伝子型-表現型相関が確立されており,患者で見い出されるほとんどの変異は病因性の解釈に困ることはない.しかし少数ながら,reading frame theoryに合わない患者や,保険診療で実施される遺伝学的検査では変異を見い出せない患者が存在する.我々は,このような患者について遺伝子変異をいかにみつけるのか,その見い出された変異病因性,そこから引き起こされる分子病態機序をいかに理解するべきかということに取り組んできた.本総説では,このような例外的な患者について,見い出されたDMD遺伝子変異の例を挙げつつ,その分子病態研究について概説したい.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。