Expert Lecture エキスパートに訊く筋ジストロフィー診療のポイント
Q1:DMDにおけるステロイド療法はいつ,どのように導入したらいいのでしょうか?
掲載誌
MD Frontier
Vol.2 No.1 30-33,
2022
著者名
藤井 達哉
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
小児疾患
/
神経疾患
診療科目
小児科
/
神経内科
媒体
MD Frontier
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)に対するステロイド(糖質コルチコイド)の有効性については非常に高いレベルのエビデンスがあり,ランダム化比較試験(randomized controlled trial:RCT)で筋力および筋機能の有意な改善が認められている¹⁾.非RCTの前方視研究でも歩行不能となる年齢が,非投与群(内服期間1ヵ月未満含む)73名の中央値が10.0歳[95%信頼区間(CI):9.3〜10.8]に対して,1年以上投与群330名では13.4歳(95%CI:12.5〜14.0)に伸びており(p<0.0001),さらに上肢機能も投与群で有意に機能が良好であったと報告されている²⁾.一方で,最適な導入時期,投与量,投与方法については議論があり,特に投与量・投与方法についてはさまざまな方法があるのが現状である.しかしRCTでの比較がないため,どの方法が最適なのか決定づけるのは困難である.なお,米国のガイドラインやThe Cochrane Database of Systematic Reviewsではプレドニゾロンのプロドラッグであるプレドニゾンでの使用量が論じられているが,両者はほぼ等価であり,プレドニゾン投与量をそのままプレドニゾロン投与量に置き換えても差し支えない.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。