がん悪液質は,栄養不良により衰弱した状態を示すべく古くから用いられてきた概念である。患者の活動性や生活の質(quality of life:QOL)を低下させるだけでなく,根治を目指す治療においてその耐用性を著しく低下させ,予後を悪化させることなども問題視されている。これまで,がん悪液質に対する有効な治療手段は確立されてこなかったが,2021年にわが国で新規の経口グレリン様作用薬であるアナモレリンが承認され,がん悪液質の患者における体重および筋肉量の増加,ならびに食欲の亢進作用が期待されているところである。今回はがん診療において,悪液質治療に携わる専門家とともにがん悪液質の現状と新たな治療選択肢の位置づけ,今後の展望について討論いただいた。
Round Table Discussion
膵・胆道がんにおける悪液質の病態と治療
掲載誌
胆膵 Oncology Forum
Vol.2 No.2 4-10,
2022
著者名
古瀬 純司
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髙山 浩一
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岸和田 昌之
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光永 修一
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天野 晃滋
記事体裁
座談会・対談
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抄録
疾患領域
消化器
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癌
診療科目
消化器外科
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腫瘍内科
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消化器内科
媒体
胆膵 Oncology Forum
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。