前立腺癌診断の重要なバイオマーカーである前立腺特異抗原(PSA)。しかし,前立腺癌に特異的ではないため,PSAを指標とした診断では癌を見逃す可能性や偽陽性による不必要な前立腺生検が指摘されてきた。このようななか,2021年11月にプロステートヘルスインデックス(phi)がPSAグレーゾーンの患者を対象として前立腺癌診断補助のための指標として保険適用となった。そこでphiの臨床的意義や日常診療での活用法,診断精度を高めるための工夫について,黒沢病院院長の伊藤一人先生にお話をうかがった。