シミは局所にメラニン色素が増強した後天性の色素斑であるが,いくつかの疾患が存在し,さらに混在している場合も多い.筆者はこのような状態を加齢性混在型色素沈着症(aging complex pigmentation;ACP)と称し1),治療を行う前に,皮膚の状態を含めどのようなシミがあるかを診断,それに対する治療の選択,アプローチの重要性を学会などで報告してきた.ポイントで診るのではなく全体像を診ることにより,よりよい治療効果を得ることができる.ACPという診断,考え方に関しては賛同する人は多い.今回,改めてACPに関して再考する.