1939年の奥田の論文が植毛の始まりとされている1).1959年にOrentreichは,男性型脱毛症患者に3~4mm径のマクログラフト(6本以上/株)をドナー部からくり抜いて植え付ける術式を発表し,Okuda-Orentreich法は以後30年にわたり行われた2).80年代後半に大きな株の不自然さを克服するため,マクログラフトを細分し生え際に使用する試みがなされたが,Uebelは一塊に切除されたドナー頭皮をすべてミニグラフト(3~6本/株)とマイクログラフト(1~2本/株)に株分けしたマイクロ・ミニ植毛を紹介した3).さらにLimmerはドナー頭皮を顕微鏡下で頭髪の解剖学的単位である毛包単位(follicular unit;FU)4)に切り分けするfollicular unit transplantation(FUT)を発表し,以後現在まで標準術式となっている5).一方,1993年に稲葉はドナー部から単一毛をくり抜く手技を報告し6),2年後にWoodはFUを用いた手技をメディア上で宣伝したが,学術の場においてそれを開示をしなかったため批判された.2002年になってRassmanらが術式の詳細を報告し7),follicular unit extraction/excision(FUE)と呼ばれる手技は,低侵襲でドナー部に線状瘢痕を残さないため熱狂的な支持を集め,世界の植毛全症例の過半数を占めるに至っている.
【特集 育毛】
Feature Articles 特集論文 3 植毛
掲載誌
Bella Pelle
Vol.3 No.3 24-27,
2018
著者名
今川賢一郎
記事体裁
抄録
疾患領域
皮膚疾患
診療科目
形成外科
/
皮膚科
媒体
Bella Pelle
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

