Theme 第7回肺高血圧症ワールドシンポジウム What's New Round State of the Art
第1群肺高血圧症
掲載誌
Pulmonary Hypertension Update
Vol.10 No.2 18-25,
2024
著者名
細川 和也
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
呼吸器
/
循環器
診療科目
循環器内科
/
呼吸器内科
媒体
Pulmonary Hypertension Update
Key Words
肺高血圧症
/
肺動脈性肺高血圧症
/
ガイドライン
/
ワールドシンポジウム
/
薬物療法
2024年6月に,6年ぶりとなる第7回肺高血圧症ワールドシンポジウムが開催された。前回,大きな変更となった肺血行動態基準に変更はなかったが,治療アルゴリズムでは新規機序のアクチビンシグナル阻害薬,ソタテルセプトが幅広く治療選択肢として提示される大幅な変更がみられた。リスク層別化では欧州各国のリスク層別化ツール,米国のREVEALの外部コホートにおける検証やフォローアップにおいてリスク評価の予測精度をもち合わせることなどが示されたほか,フォローアップにおける侵襲的血行動態指標(右心カテーテル所見,一回心拍出量,SVO2)が予後予測精度を向上させることなど,リスク評価は各国の特色を反映しながら,幅広い指標を用いた精緻な予後予測を目指していることが示された。治療目標もソタテルセプトの登場により中短期(<5年)予後にとどまらない,より長期予後を展望することが垣間みられ,治療アルゴリズム,リスク評価の修正が将来の課題と考えられた。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

