近年,次世代シーケンサーを応用した大規模なゲノム解析によって,血液学的異常を有さない健常人においても,造血幹細胞に遺伝子変異が生じ,この変異を有する血球細胞がクローン性に増殖・拡大する「クローン性造血」の存在が明らかになった1)−3)。クローン性造血を有する頻度は加齢に伴って増加するため,agerelated clonal hematopoiesisと称される。クローン性造血は全死亡増加につながるが,生命予後を悪化させるのは心血管疾患であり,その臨床的意義が一層注目されている4)。最近,クローン性造血は肺高血圧症の病態でも重要な役割を果たすことが明らかとなり5),肺高血圧症における新しいターゲットとして期待されている(図1A)6)。本稿では,筆者らの研究成果を中心に最新の知見を概説する。
基礎医学Up-To-Date
クローン性造血と肺高血圧症
掲載誌
Pulmonary Hypertension Update
Vol.9 No.1 40-44,
2023
著者名
三阪 智史
/
竹石 恭知
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
循環器
/
呼吸器
診療科目
循環器内科
/
呼吸器内科
媒体
Pulmonary Hypertension Update
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

