乳癌患者は,年齢や治療(化学療法による卵巣機能抑制,内分泌療法)の影響により,骨量低下のリスクにさらされている。骨修飾薬(bone modifying agents:BMA)は骨量低下を適応症とした開発が先行して行われてきたが,前臨床試験において抗腫瘍効果が示唆されたことから,術後療法としてのBMAの臨床試験が数多く実施されてきた。初期の臨床試験では主に経口剤のビスホスホネート(BP)が検討されたが,結果はcontroversialであった。その後,ゾレドロン酸(ZOL)が登場し,閉経前乳癌患者を対象としたAustrian Breast and Colorectal Cancer Study Group(ABCSG)-12試験の成績が2009年に公表されて以降1),術後療法としてのBMAに注目が集まったが,引き続いて発表された術後療法としてのZOLの臨床試験成績はまたしてもcontroversialであった。
●本企画「誌上ディベート」は,ディベートテーマに対してあえて一方の見地に立った場合の議論です。問題点をクローズアップすることを目的とし,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。
・論点整理/南博信
・「使用すべきである」とする立場から/尾崎由記範/高野利実
・「使用すべきでない」とする立場から/野口瑛美
●本企画「誌上ディベート」は,ディベートテーマに対してあえて一方の見地に立った場合の議論です。問題点をクローズアップすることを目的とし,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。
・論点整理/南博信
・「使用すべきである」とする立場から/尾崎由記範/高野利実
・「使用すべきでない」とする立場から/野口瑛美