「はじめに」若年者に好発する甲状腺乳頭癌の亜型として,充実型,びまん性硬化型,篩型などが知られており,いずれも独自の臨床像・組織像を示す。なかでも,篩型は臨床的,形態的,免疫組織化学的に特異な所見が多く,細胞診でその亜型を推測することは治療方針上重要とされている1)-3)。
「概略」篩型乳頭癌は,1992年,Yamashitaら4)によって最初に報告された。彼らが報告した4例はいずれも20歳代の女性で,リンパ節転移はみられず,血中サイログロブリン値は正常範囲であった。1994年,Harachら5)は,家族性大腸ポリポーシス(familial adenomatous polyposis;FAP)を伴うことを明らかにし,多発する傾向があることから甲状腺全摘術を推奨した。1999年,Cameselle-TeijeiroとChan6)はFAPを伴わない散発例を報告し,cribriform-morular variantと命名した。2004年に刊行されたWHO分類ではcribriform carcinomaと,甲状腺癌取扱い規約では篩(・モルラ)型乳頭癌と記載されている。
「概略」篩型乳頭癌は,1992年,Yamashitaら4)によって最初に報告された。彼らが報告した4例はいずれも20歳代の女性で,リンパ節転移はみられず,血中サイログロブリン値は正常範囲であった。1994年,Harachら5)は,家族性大腸ポリポーシス(familial adenomatous polyposis;FAP)を伴うことを明らかにし,多発する傾向があることから甲状腺全摘術を推奨した。1999年,Cameselle-TeijeiroとChan6)はFAPを伴わない散発例を報告し,cribriform-morular variantと命名した。2004年に刊行されたWHO分類ではcribriform carcinomaと,甲状腺癌取扱い規約では篩(・モルラ)型乳頭癌と記載されている。

