現代の摂食障害の広がりは,痩せ礼賛,ダイエットの流行なしには語れない。良家の子女が罹る稀な奇病であったのが,今では誰もが罹りうるありふれた病となった。米国で摂食障害専門病棟を最も早くに創設し,摂食障害研究の第一人者でもあるHalmi教授は,「ダイエットがこれほど広まらなければ,(摂食障害が)これほど増えることはなかった」と語る1)。ダイエットをすることで脆弱性を有する者が発症するというのが欧米の摂食障害研究者の共通認識である1)。過去に戻って前向きコホート研究はできないが,ダイエットがあらゆる階層に広がり,それとともに摂食障害も広がったのは明らかである。最新の統計では,日本の20歳代女性の19.8%が痩せすぎ(体格指数(body mass index;BMI)が18.5未満)で2),実に若年女性の5分の1にあたる。