現在,国内外の統合失調症の治療ガイドラインは慢性期治療において抗精神病薬の単剤療法を推奨しています。複数の抗精神病薬の併用は身体的健康への影響などのリスクがあるため,一時的な症状の鎮静目的を除いて統合失調症の再発予防に対する有効性は疑問視されてきました。単剤療法で効果が不十分であれば併用療法が検討されますが,慢性期治療における併用療法のエビデンスは乏しいといわざるをえない状況でした。
短期アウトカムとしての急性期症状はランダム化比較試験(RCT)によって評価されますが,長期アウトカムとしての慢性期症状をRCTで評価することはきわめて困難です。単剤実薬治療が対照群であるため有意差を検出するならば必要なサンプルサイズが大きくなること,また長期にわたる追跡が必要となり研究からの参加者の脱落増加が避けられないことなどがRCTの実施を困難にする理由として挙げられます。
今回はこれらの課題を新たな手法を用いて回避し,「統合失調症の慢性期治療において真に単剤療法が優れているのか」という重要な臨床疑問のエビデンス創出に取り組んだ2019年の研究をご紹介します1)。
短期アウトカムとしての急性期症状はランダム化比較試験(RCT)によって評価されますが,長期アウトカムとしての慢性期症状をRCTで評価することはきわめて困難です。単剤実薬治療が対照群であるため有意差を検出するならば必要なサンプルサイズが大きくなること,また長期にわたる追跡が必要となり研究からの参加者の脱落増加が避けられないことなどがRCTの実施を困難にする理由として挙げられます。
今回はこれらの課題を新たな手法を用いて回避し,「統合失調症の慢性期治療において真に単剤療法が優れているのか」という重要な臨床疑問のエビデンス創出に取り組んだ2019年の研究をご紹介します1)。

