BRAFはARAF,CRAF(RAF-1)とともにRAFファミリーを構成し,766個のアミノ酸からなる約74kDaのセリン/スレオニンキナーゼ(タンパク質をリン酸化する酵素)として細胞増殖や生存に関与するRAS-RAF-MEK-ERKシグナル伝達経路を構成しています。BRAFをコードするBRAF遺伝子は,7番染色体(7q34)に位置し,18のエクソンと21のイントロンからなります。2002年に大腸がんを含む複数のヒトのがんにおいてBRAF遺伝子変異が認められることが報告されました。BRAF遺伝子変異は,悪性黒色腫43%,甲状腺がん27%,卵巣がん15%,胆管がん14%などで頻度が高く,変異部位はエクソン15におけるコドン600のバリンからグルタミン酸への変異(V600E変異)が多く,non-V600E変異(V600E以外の変異)と大別されます。