State of the art 大腸腫瘍性病変の見逃し予防の工夫 大腸内視鏡検査ADR向上を求めて
Column 大腸がん検診,ADR向上,サーベイランスに於ける私の工夫
掲載誌
大腸がんperspective
Vol.4 No.3 52-53,
2019
著者名
竹内洋司
記事体裁
特集
/
抄録
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
/
消化器外科
媒体
大腸がんperspective
検診と通常の保険診療はその目的が異なることから,その資金源(予算),システムなどすべてが別であるべきである。実際,大腸がん検診システムの発達している英国などでは,検診中に発見されたポリープの治療まで検診の一部として実施されている。ただし検診で要精検とされ発見されたポリープと外科手術にまわるがんはいずれも疾患なので,すべて保険診療で賄われて然るべきである。その点では,本邦のように便潜血検査のみを検診とし,それ以上の精査を保険診療で賄うシステムは理にかなっている。しかしながら本邦では,日常の保険診療のなかで無症状の患者さんの希望により検診的な検査を実施している医療機関が存在する。これは医療機関にかかっている以上,病気が手遅れで見つかったらその医療機関の管理が悪い,と考える患者側の意識の問題,検査を実施することは医療機関の収益および患者サービスにもつながるから,と容認する医療機関側の問題,いずれの側面もあるが,とかく日本では検診と保険診療の垣根があいまいである。ただし,早期胃がんのほとんどが検診ではなく日常診療の内視鏡で発見されているという厳然たる事実は,無~軽症状でもすぐに検査を行える日本の医療システムの良い側面を示しており,検診と保険診療のあいまいさは本邦の医療の悪い面でもあり良い面でもある。しかし,医療者としては西田論文のように当然検診と保険診療の違いを明確に認識する必要がある。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

