一般血液内科医向けQ&A
血友病保因者に対するケアの押さえておくべき要点を教えてください
掲載誌
Frontiers in Haemophilia
Vol.3 No.2 33-34,
2016
著者名
松尾陽子
記事体裁
抄録
疾患領域
血液
/
小児疾患
診療科目
血液内科
/
小児科
媒体
Frontiers in Haemophilia
血友病保因者は,血友病の家族歴から保因者であることが明らかである「確定保因者」と,保因者の可能性をもつ「推定保因者」に分類される.血友病はX連鎖性劣性遺伝の方式をとる遺伝性の疾患であるが,患者の約3割は,血友病の家族歴が明らかではない,いわゆる「弧発例」であるとの報告もある.また,家系内に血友病患者がいるにもかかわらず,自身が血友病の子どもを出産するまで,血友病保因者であることを知らずにいる女性も少なからず存在する.産業医科大学病院と久留米大学病院を受診中の血友病患児の母親を対象としたアンケート調査では,確定保因者12名中6名は家系内に血友病患者がいるにもかかわらず,自身が血友病患児を出産するまで,保因者であることを知らされていなかった1).遺伝や薬害問題に対する社会の偏見を懸念し,話せずにいる家族の苦悩を反映していると推察される.また,医療従事者も日常生活においてほとんど異常出血症状のない保因者へのサポートの必要性をこれまで十分に認識していなかったともいえる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

