Amplatzer PFOデバイスを用いた潜因性脳梗塞再発予防を目的とした卵円孔開存(patent foramen ovale:PFO)閉鎖術は2019年12月に保険収載され,実施基準を満たした施設から順次国内導入が進んでいる。治療を実施するには,structure interventionに精通したカテーテル治療医が在籍していることと,PFOが原因である脳梗塞の可能性が高いと診断する脳卒中専門医からなるBrain Heart Teamが構成されていることが重要である。詳細な施設基準は日本循環器学会,日本脳卒中学会,日本心血管インターベンション治療学会の合同で組織されるPFO協議会のウェブサイトに記載されているので,参考にしていただきたい1)

本稿では,本閉鎖栓を用いたカテーテル治療のエビデンスや適応,診断,そして実際の治療について述べる。