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肝細胞がんに対する分子標的薬の開発:その明と暗
Development of molecular targeted agents for hepatocellular carcinoma : pros & cons
掲載誌
がん分子標的・免疫治療(旧:がん分子標的治療)
Vol.14 No.1 128-133,
2016
著者名
池田 公史
記事体裁
抄録
疾患領域
癌
診療科目
腫瘍内科
媒体
がん分子標的・免疫治療(旧:がん分子標的治療)
「はじめに」進行肝細胞がん(hepatocellular carcinoma;HCC)に対して,RAF,血管内皮増殖因子受容体(VEGFR),血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)などに対するチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるソラフェニブは,プラセボと比較した2つのランダム化比較試験1)2)において延命効果が示され,標準治療として位置づけられた。このようにソラフェニブが標準治療に位置づけられたことで,進行HCCに対する1次化学療法,ソラフェニブ不応/不耐のHCCに対する2次化学療法,肝動脈化学塞栓療法(transcatheter arterial chemo-embolization;TACE)の補助/併用療法や切除/ラジオ波焼灼術(radiofrequency ablation;RFA)後の補助療法としてさまざまな新規の分子標的薬の開発が盛んに行われるようになった。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。