COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:慢性閉塞性肺疾患)は,炎症により狭窄で気管支に気流制限が生じ,また肺胞が破壊され,酸素の取り込みや二酸化炭素の排出機能が低下する,不可逆的な変化が併存する状態である.労作時の呼吸困難や慢性の咳嗽・喀痰が持続し,ときに喘鳴や発作性呼吸困難など喘息様の症状を合併する場合もある.
COPDの最大のリスク因子は喫煙であり,日本での研究では喫煙者の15~20%がCOPDを発症し,40歳以上の人口の8.6%,約530万人の患者が存在すると推定されている.
診断には呼吸機能検査を行う.気管支拡張薬を吸入したあとの1秒率(1秒量/努力性肺活量)が70%未満であり,閉塞性障害をきたし,その他の疾患(喘息,間質性肺炎,肺結核後遺症など)を除外できればCOPDと診断される.
治療は疾患の進行抑制と身体機能の維持,合併症の予防治療が主体となる.まず禁煙を原則としたうえで,気管支拡張薬の吸入,呼吸リハビリテーションなどで機能の維持を図る.呼吸不全が進行してくると在宅酸素療法を導入する.