慢性疼痛とは,国際疼痛学会で「治療に要すると期待される時間の枠を超えて持続する痛み,あるいは進行性の非がん性疼痛に基づく痛み」とされている.慢性疼痛患者ではうつ状態がみられることが多いが,痛みというストレス要因が抑うつ気分を引き起こしているのか,うつ状態が身体症状としての痛みを引き起こしているのかについては判断しがたい場合が多い.
欧州の15~100歳の18,980人を対象とした電話調査では,17.1%が慢性疼痛を有しており,4%が大うつ病性障害と診断され,そのうちの43.4%が慢性疼痛を有していた.この調査結果のなかで,大うつ病性障害と診断された人々の慢性疼痛の有病率は,大うつ病性障害と診断されていない人々が慢性疼痛を有する頻度の4倍であった1).
欧州で実施されたうつと疼痛が及ぼす患者の生産性に対する影響を調べた研究では,疼痛を伴う大うつ病性障害患者が仕事を休んだ期間は,疼痛のみを有する患者の3倍近く長かった2).また,ヒスパニック系アメリカ人を対象とした慢性腹部痛患者の自殺リスクを調査した結果,うつを伴う腹部痛患者の自殺企図の頻度は,うつを伴わない腹部痛患者の5倍程度にものぼっていた3).
上記のように,慢性疼痛にうつが併存した場合,慢性疼痛そのものが難治化するのみならず,患者の社会機能の低下を招き,生命予後にまで影響を与えうる.
欧州の15~100歳の18,980人を対象とした電話調査では,17.1%が慢性疼痛を有しており,4%が大うつ病性障害と診断され,そのうちの43.4%が慢性疼痛を有していた.この調査結果のなかで,大うつ病性障害と診断された人々の慢性疼痛の有病率は,大うつ病性障害と診断されていない人々が慢性疼痛を有する頻度の4倍であった1).
欧州で実施されたうつと疼痛が及ぼす患者の生産性に対する影響を調べた研究では,疼痛を伴う大うつ病性障害患者が仕事を休んだ期間は,疼痛のみを有する患者の3倍近く長かった2).また,ヒスパニック系アメリカ人を対象とした慢性腹部痛患者の自殺リスクを調査した結果,うつを伴う腹部痛患者の自殺企図の頻度は,うつを伴わない腹部痛患者の5倍程度にものぼっていた3).
上記のように,慢性疼痛にうつが併存した場合,慢性疼痛そのものが難治化するのみならず,患者の社会機能の低下を招き,生命予後にまで影響を与えうる.

