「Summary」慢性的な過剰飲酒により引き起こされる臓器障害で最も高頻度かつ臨床上重要なものがアルコール性肝障害である。アルコール性肝障害には脂肪肝、肝炎、肝線維症、肝硬変、肝癌と多くの病型が含まれており、それを適切に診断することが重要である。特にアルコール性肝炎重症型は非常に予後不良な病態であり、早期の診断と治療介入が必要である。現在、アルコール性肝障害における特異性に優れかつ簡便な血清マーカーは存在せず、その診断は他疾患を鑑別することによってなされる。その際重要となるのが正確で詳細な飲酒歴の聴取である。アルコール性肝障害の治療の基本は断酒であり、薬物療法は補助的なものにすぎない。断酒を継続させるためには患者の抱えているさまざまな社会的問題へのアプローチも重要である。
「はじめに」現在、わが国におけるアルコール消費量は国民1人当たり6.92L/年であり、これは世界第29位の水準で欧米の約6割程度であるが、日本人ではアルデヒド脱水素酵素(ALDH)2型の活性低下者が約4割存在しており、飲酒可能者1人当たりのアルコール消費量は決して少なくないと考えられる。
「はじめに」現在、わが国におけるアルコール消費量は国民1人当たり6.92L/年であり、これは世界第29位の水準で欧米の約6割程度であるが、日本人ではアルデヒド脱水素酵素(ALDH)2型の活性低下者が約4割存在しており、飲酒可能者1人当たりのアルコール消費量は決して少なくないと考えられる。

