遺伝カウンセリングは1947年にSheldon Reedにより「優性学を排除した遺伝的ソーシャルワークのようなもの」と定義された.以来,次々と登場する新しい遺伝学的診断技術の登場,人間の行動に対する理解や公衆衛生政策,倫理,カウンセリング理論などの進歩とともに,医療における自己決定の重要性の認識が増していく中で発展した1).世界では1966年に羊水検査の登場により近代的な出生前検査の遺伝カウンセリングが始まったが,わが国においては出生前遺伝学的検査の前に必ず遺伝カウンセリングを行う体制にはなかった.2011年米国での母体血胎児染色体検査(non-invasive prenatal testing:NIPT)という新しい技術の登場により,この検査がわが国に導入される前に,出生前遺伝学的検査前の遺伝カウンセリングの重要性が認識された.本稿では胎児遺伝子診断・出生前診断に関する遺伝カウンセリングの現状とその問題点について述べる.
【特集 周産期医療の進歩と今】
1 出生前遺伝学的検査に関する遺伝カウンセリング
~わが国特有の問題点はあるのか?~
掲載誌
WHITE
Vol.6 No.2 9-14,
2019
著者名
佐村修
記事体裁
特集
/
抄録
疾患領域
その他
診療科目
産婦人科
媒体
WHITE
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

