間欠的断食(intermittent fasting;IF)は摂食と絶食の期間を交互に行う食習慣だが,糖尿病への効果的な治療的戦略として注目されはじめている。10年ほど前からIFの臨床試験が行われはじめ,体重・体脂肪の減少,インスリン感受性の改善,血糖・インスリン値の低下,血圧の低下,炎症および酸化ストレスを低減することなどが報告されている1)-6)。しかし,これらの利点が主に体重減少に起因するか否かは明確にされていない。時間制限摂食(time-restricted feeding;TRF)は,夕食後から翌日の朝食までの間の絶食期間を延長する一種のIFである。平均的な米国人は12時間の間隔を空けて食事をするが,TRFでは1日のなかでの摂食期間を10時間以下に制限し,続いて少なくとも14時間の絶食を行う。糖,脂質およびエネルギー代謝は日中に亢進し,その他の時間では抑制されるため,人間の代謝は午前中での食物摂取に適している。白昼に夕食を食べるTRFの一形態を早期時間制限摂食(early TRF;eTRF)という。しかし,これまでeTRFの臨床試験は行われていなかった。そこで著者らは,eTRFが血糖コントロール・血管機能を改善し,炎症および酸化ストレスのマーカーを減少させうると想定し,体重減少および食物摂取量とは関係なく健康増進を得ることができるかを評価するため,eTRFの臨床試験を実施した。
Basic & Clinical Topics
[臨床②]前糖尿病男性において早期時間制限摂食は体重減少なしにインスリン感受性,血圧,酸化ストレスを改善する
掲載誌
DIABETES UPDATE
Vol.8 No.1 26-28,
2019
著者名
桑野剛英
/
戸邉一之
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
DIABETES UPDATE
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

