新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による急性呼吸器感染症である1)。診断はSARS-CoV-2のリアルタイムPCR検査がゴールデンスタンダードであり,最も信頼性が高い1)。重症化のリスク因子として,年齢やHIV感染症による免疫不全などの基礎疾患が重症化や死亡のリスクを高めることが明らかにされている1)。重症度分類と重症度別マネジメントが世界的にガイドラインで確立しており,重症化リスクの高い患者では,早期に抗ウイルス薬の投与が効果的であると示されている1)。2021年末に流行株が感染・伝播性が非常に強いオミクロン株に置き換わって以降,重症化する患者の割合は低下した1)。新たな問題点として,免疫不全患者において,SARSCoV-2の排出が長期間持続する症例が多く報告されている。今回,高度免疫不全を呈するHIV患者において,SARS-CoV-2が持続感染した1例を報告する。
Case Report
治療後もSARS-CoV-2が持続感染している症例
掲載誌
HIV感染症とAIDSの治療
Vol.15 No.1 47-50,
2024
著者名
川島 亮
記事体裁
抄録
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連載
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症例
疾患領域
アレルギー・免疫
/
感染症
診療科目
その他
媒体
HIV感染症とAIDSの治療
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。