世界の標準治療であり,早期梅毒において単回治療が可能なベンジルペニシリンベンザチン(BPG)筋注製剤が2022年1月に本邦で約40年ぶりに発売された。急増している梅毒に対する治療オプションが増えたことは歓迎される。本稿では,本剤の基本情報,副作用,投与の実際について解説する。副作用の回避には,患者への十分な問診と説明を含む適正使用が重要であり,増えたオプションを大切に使っていくことが望ましい。
「KEY WORDS」梅毒,ベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤