Summary  肝細胞癌はC型やB型肝炎ウイルスなどによる慢性肝疾患を背景とした症例が多く,サーベイランスが比較的限定できることが特徴である。わが国の肝癌診療ガイドラインでは,背景肝の病態とリスクに応じたきめ細かい囲い込みとサーベイランス・システムが設定されており,さらに新しい画像造影剤の登場により診断アルゴリズムの改訂も検討されている。しかしながら,このような先駆的試みは海外では必ずしも通用せず,各国・各地域によってサーベイランスの対象,間隔,モダリティが異なり,推奨する診断法にも大きな相違を認める。最近,日本,米国,アジア,欧州で相次いで新しいガイドラインが発表されており,本稿では各診断アルゴリズムを紹介し,その背景にある考え方の差異について概説する。