木下:非ホジキンリンパ腫の中で, B細胞リンパ腫は疾患頻度が高く, 最近はリツキシマブなど薬剤の開発が進んで, 治療成績は大きく向上しています. それに対し, T細胞およびNK細胞(T/NK細胞)リンパ腫は疾患頻度が低く, 難治性の病態であり, 治療成績のさらなる向上と病態研究の進歩が求められています. そこで本日はこの領域でご活躍の3名の先生にお集まりいただき, T/NK細胞リンパ腫の病態・治療研究の進歩について議論していきたいと思います.
「T/NK細胞リンパ腫診断のポイント」
木下:まずはじめに病理の立場から大島先生にT/NK細胞リンパ腫診断のポイントをお願いします.
大島:T/NK細胞リンパ腫は, B細胞リンパ腫と違って, 分化段階がはっきりしておらず, 細胞の形態も小細胞, 大細胞, 未分化大細胞と多岐にわたります. 免疫表現型はCD3が中心ですが, 未分化大細胞リンパ腫(ALCL)におけるALK陽性, t(2;5)転座以外は, 遺伝子でわかっているものはありません.