よくわかる病理診断報告書
Q16 浸潤性乳癌におけるKi-67の検索意義について教えてください
掲載誌
CANCER BOARD乳癌
Vol.5 No.1 46-47,
2012
著者名
森谷 卓也
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
CANCER BOARD乳癌
Ki-67は10番染色体長腕に存在する遺伝子です. 細胞周期関連分子の1つであり, G0期(休止期)を除くすべての細胞核に発現するため, 腫瘍組織においては細胞増殖マーカーとして広く用いられています. 具体的には, ホルマリン固定・パラフィン包埋標本を用いて免疫組織学的に検索を行います. 乳癌の場合, HER2の過剰発現に対する病理組織検索のための推奨固定法がありますので, そのための処理を行った乳腺組織であれば, 十分な検索を行うことが可能です. ただし, パラフィンブロックから薄切した組織切片を長期間放置すると染色性(陽性細胞率)が低下することも指摘されており, 可能な限り早期に(遅くとも2週間以内に)染色を開始することをお勧めします. Ki-67に対する抗血清はMIB-1が最も汎用されていますが, SP6などさまざまな種類があります. 染色方法は一般の免疫組織染法に準じて行われていますが, 保険収載された染色キットなどがありませんので, 詳細は各検査室に委ねられています.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

