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State of the art(胃がんperspective)
胃癌の遺伝的素因と発癌リスク予測
掲載誌
胃がんperspective
Vol.3 No.3 14-21,
2010
著者名
牛島 俊和
/
松田恭典
記事体裁
連載
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全文記事
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
一般内科
/
消化器内科
/
老年科
/
消化器外科
媒体
胃がんperspective
胃発癌リスクは, 生殖細胞突然変異・遺伝子多型などの生まれつきの遺伝的素質と, ピロリ菌感染など外的要因への曝露により決まる. 生殖細胞突然変異は, CDH1, MLH1, APCなどについて知られるが, 日本人胃癌への関与は少ない. 胃癌感受性に関連する遺伝子多型としては, IL1β, IL1RN, TNFα MTHFR, PSCAなどの多型が知られているが, いずれもオッズ比は大きくはない. 外的要因としてはピロリ菌感染が重要で, そのためにどの程度エピゲノムが障害されたかは, 胃粘膜のDNAメチル化異常の定量により推測できる. 「はじめに」発癌リスク診断の重要性は明らかである. 日々, 内視鏡でのスクリーニングを行っている医師は「もしハイリスク患者の絞り込みができれば, もう少しゆっくり丁寧に検査ができるのに」と思っているし, 患者は「癌にならないと分かれば内視鏡検査を受けないで済むのに」と思っている. しかし, これまで, 胃癌のリスク診断にはペプシノーゲン法1)を超えるものはなかなかなく, 手詰まり感が漂っていた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

