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次世代のパーソナライズド・セラピーに向けて
塩酸イリノテカンとUGT1A1遺伝子多型
掲載誌
大腸癌FRONTIER
Vol.2 No.1 44-48,
2009
著者名
市川度
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砂川 優
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佐々木康綱
記事体裁
特集
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全文記事
疾患領域
癌
診療科目
一般外科
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呼吸器内科
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産婦人科
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消化器内科
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血液内科
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腫瘍内科
/
消化器外科
媒体
大腸癌FRONTIER
「Summary」 塩酸イリノテカン(CPT-11)はプロ・ドラッグであり, 肝臓内のカルボキシルエステラーゼにより活性代謝物のSN-38に変換され, 肝臓内のグルクロン酸転移酵素(UGT)により抱合代謝を受け, 水溶性のグルクロン酸抱合体であるSN-38Gとして便中に排泄される. 体質性黄疸に関連する酵素として研究が進んだUGT1A1遺伝子には多型性が認められる. UGT1A1*28に加え, 日本人を含むアジア人ではUGT1A1*6とCPT-11の副作用発現との関連が多く報告されている. これらに関する知見をまとめ, UGT1A1遺伝子多型の実地臨床現場への応用に関する問題点を概説した. 「はじめに」 塩酸イリノテカン(CPT-11)は, 中国原産の喜樹から抽出された植物性アルカロイドの誘導体として1983年に日本において合成された. 1994年には発売が開始され, 現在では大腸癌や肺癌など多くの癌腫で治療に汎用されている. CPT-11の主な副作用は白血球減少や好中球減少と下痢であり, 時に重篤な副作用を惹起し致命的になる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

