はじめに  難治性てんかんでは外科的な治療が必要となることがある.てんかん外科においてはてんかん原性焦点の決定が重要であり,そのために脳波,MRI,SPECTなどさまざまな検査が必要となる.なかでも発作型は,てんかん原性焦点を推測する際,非常に有用な情報をもたらす.例えば,右上肢の間代発作から開始し,右顔面,右下肢へと波及,発作後に右半身の麻痺を呈するような場合には左半球,おそらくは上肢の一次運動野,あるいはその近傍にてんかん原性焦点が存在することが予想される.また,発作後に失語を生じる発作では,言語優位側に発作焦点が存在することが予想される.このように,発作焦点が左右どちらの半球に存在するかを示唆する所見は側方徴候と呼ばれている.特に,側頭葉てんかんでは,ほかの脳葉に焦点が存在するてんかんよりも発作の焦点側が不明な場合が多いため,この側方徴候が焦点側決定の有用なてがかりとなる.