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てんかんからみる人物の横顔~異論異説のてんかん史~

第8回 フィンセント・ファン・ゴッホ


掲載誌
Epilepsy Vol.4 No.2 59-66, 2010
著者名
松浦雅人
記事体裁
連載 / コラム / 全文記事
疾患領域
神経疾患
診療科目
脳神経外科 / 神経内科 / 小児科
媒体
Epilepsy

「ゴッホが感じていた「悲しみや孤独の極み」をめぐって, これまで多くの伝記や論文が書かれた. 」「はじめに」フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)は, 1853年3月30日にオランダ北部の村の牧師館に生まれた. 今でこそきわめて高い評価を得ているが, 不遇の生涯を送り, 生前に売れた絵は1枚だけであった. それでも生活していけたのは弟テオドルス(通称テオ)の援助があったからである. 画家になることを決意したのは27歳のときで, その後の人生はわずか10年であるが, その作品の数は2000点を超える. 作品の大部分は晩年の数年間に集中し, 燃え上がるような色彩と, 波を打つような力強い線を描いたのは死の2年前からである. 何度も入退院を繰り返しながら, 創作活動は晩年にむしろ増大している. ゴッホの生涯は, 伝記作家のストーンが“炎の人1)”と表現したとおり激しいものであった. 自殺する数日前にテオ夫妻宛に書いた手紙には, 「僕はあれから3点の大作を描き上げた. これはいまにも嵐が来そうな空の下の果てしない麦畑で, 僕は思い切って悲しみや孤独の極みを表現してみようとした」とある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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