人は1分間に10~15回瞬目するとされ,1日にすると1万回以上瞬目をすることになる。瞬目は,眼表面の涙液の拡散と排出に働くことで導涙機能とともに安定した涙液膜を形成し,適度な摩擦を生み出すことで上皮のターンオーバーに寄与して眼表面の恒常性や快適な視機能を維持している。一方で,瞬目時に眼瞼と眼表面との摩擦亢進が起こると過度な上皮細胞の脱落が生じ,角結膜上皮障害が生じる。この代表疾患として,上輪部角結膜炎(superior limbic keratoconjunctivitis:SLK),lid wiper epitheliopathy(LWE)などがあり,瞬目に伴う摩擦が原因で発症する疾患群として「blink-related microtrauma」または「blinkassociated disease(BAD)」という呼称が提唱されている1) 2)。
2016年にドライアイ診断基準が10年ぶりに改定されたが,定義の中から「涙液減少」という文言が除外され,「様々な要因により涙液層の安定性が低下する疾患」であると定められた3)。瞬目による摩擦も,「様々な要因」の一つと考えられる。
2016年にドライアイ診断基準が10年ぶりに改定されたが,定義の中から「涙液減少」という文言が除外され,「様々な要因により涙液層の安定性が低下する疾患」であると定められた3)。瞬目による摩擦も,「様々な要因」の一つと考えられる。

