「はじめに」骨格筋は可塑性に富んだ組織であり,運動や不活動などさまざまなストレスに応答する。たとえば,レジスタンス運動は筋力増加や筋肥大を導く一方,長期間の不活動は筋萎縮を引き起こすことが知られている。アンチエイジングの視点から骨格筋をみると,超高齢化社会を迎えるわが国においては,加齢に伴い筋力や筋量が低下する加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)が問題視されている。サルコペニアは身体活動量の低下,生活習慣病の発症リスクと関連することから,サルコペニアの発症メカニズムや予防・改善策を明らかにすることは重要と考えられる(図1)。サルコペニアの発症要因としては,筋タンパク質合成能の低下,タンパク質摂取量の減少,加齢に伴い減少するテストステロンやデヒドロエピアンドロステロン(dehydroepiandrosterone:DHEA)などの血中アンドロゲンの関与が示されている(図2)1)。
「Key Words」骨格筋,性ホルモン,運動,サルコペニア