【特集 毛髪のサイエンス】
6 ヒト毛包の再生医療におけるiPS細胞利用の位置付け
Significance of Use of Human Induced Pluripotent Stem Cells in Hair Follicle Bioengineering
掲載誌
アンチ・エイジング医学
Vol.10 増刊号 52-57,
2014
著者名
大山学
記事体裁
抄録
疾患領域
アンチエイジング
診療科目
その他
媒体
アンチ・エイジング医学
「はじめに」 毛髪が個人の外観的年齢に与える影響が大きいことは, 我々が日常生活で実感することである. したがって, 毛髪をいかによい状態に保つかは, 抗加齢医療の重要なトピックの一つと考えられる. フィナステリド内服を含む薬物療法や自家植毛をはじめとする治療法, あるいはウイッグなどのカモフラージュ技術の発達により, 以前と比較し, いわゆる男性型脱毛症に代表される"薄毛"のマネジメントはかなり容易になった1). とはいえ, 極度に進行した薄毛, あるいは難治性疾患に起因する不可逆性の脱毛などの治療には再生医療のアプローチが必要となる. iPS細胞は, 理論的に無限の増殖能とすべての系統の細胞に分化する多分化能を有する2)3)ことから, これからの再生医療を担う"エース"として大きく注目されている. 実際に造血器, 循環器, 神経など, さまざまな組織の細胞がヒトiPS細胞から分化誘導されており, その臨床応用も近い4). 当初開発されたものと比較してiPS細胞自体も改良され, 腫瘍化の危険性などの観点からみてより安全なものになってはいる5).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

