【特集 骨粗鬆症とアンチエイジング】
骨質評価と臨床応用への道
掲載誌
アンチ・エイジング医学
Vol.8 No.5 42-50,
2012
著者名
斎藤充
/
丸毛 啓史
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
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骨・関節
/
アンチエイジング
診療科目
整形外科
/
リウマチ科
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産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
アンチ・エイジング医学
「はじめに」加齢とともに骨強度は低下し, 骨折リスクは上昇する. このような加齢に伴う骨折リスクの上昇は, 骨密度の経年変化によるものと考えられてきた. しかし10年前から, 骨密度の低下とは独立下機序で, 骨強度の低下をもたらす要因に注目が集まっている. 骨強度は骨密度ですべてを推定することはできない. 骨密度は, カルシウムを中心としたミネラル成分の密度を数値化したものである. しかし, 骨の重量当たりでは20%, 体積当たりに換算すると50%を占めるコラーゲンの量的質的な変化が, 骨強度に大きな影響を及ぼすことが明らかとなってきた. すなわち, 骨密度以外の骨強度因子, 「骨質」の問題である. 骨密度以外の骨強度因子として, 骨質という概念が提唱されて10年余が経過した. 骨質は, 骨の材質特性と構造特性(微細構造)により規定される1). 骨密度や骨質因子の中でも, 微細構造, 石灰化度は骨の新陳代謝機構である骨リモデリングに制御されるのに対し, 骨の材質特性を規定するコラーゲンの分子間架橋形成(鉄筋同士を結びつける梁に相当)は骨リモデングとは独立した機序, すなわち酸化ストレス, カルボニルストレスあるいは糖化のレベルといった骨基質を取り巻く環境によって制御さている(図1).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

