【特集 Happy People Live Longer!】
苦しみを糧に成長する:心的外傷後成長(PTG)からみたアンチエイジングの可能性
掲載誌
アンチ・エイジング医学
Vol.8 No.3 23-28,
2012
著者名
御法川なみ
/
蟹江絢子
/
堀越勝
記事体裁
抄録
疾患領域
精神疾患
/
アンチエイジング
診療科目
一般内科
/
老年科
/
精神科
媒体
アンチ・エイジング医学
「はじめに」近頃発生した未曾有の大震災を目の当たりにしたとき, 誰もが命を脅かすような出来事と隣り合わせに生活していることを実感したのではないだろうか. 天災だけではなく, 不慮の事故や病気, また事件に巻き込まれるなど, 一生のうちに心的な外傷を生むような出来事に遭遇しないという保障は誰ももっていない. さらに, そうした体験は外傷後ストレス障害(PTSD)などの深刻なダメージを引き起こす可能性を孕んでいる. しかし, 実際にはトラウマ体験者のすべてがPTSDを発症させる訳ではなく, 危機反応発症の後に元のレベルに回復する者も多い. なかには, 回復点を超えてさらに成長を遂げる, ある意味で打たれ強い一群も存在する. もし, 生きる中でネガティブな体験を避けることができないのであれば, こうした打たれ強さを身につけることは, 結果的にアンチエイジングにつながるのではないだろうか. 本稿は, エイジングへの挑戦の一環として, 最近のトラウマ研究にみられるトラウマ体験後の成長に焦点を当て, アンチエイジングに応用できる示唆を得ようとするものである.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

