「Summary」肥満細胞は数多くの生理活性物質を有し,免疫アレルギーに関与することが知られている.近年,腫瘍組織に浸潤した肥満細胞の役割が注目されている.肥満細胞は免疫細胞と相互作用するのみならず,腫瘍組織を構成する細胞外マトリックスにも作用する.肥満細胞の浸潤は,予後良好因子と予後不良因子の報告がある.これは肥満細胞がさまざまな免疫細胞と異なる作用点を介して効果を発揮し,相反する作用を有することに寄与する.さらに,肥満細胞は細胞外マトリックスに作用し,血管新生を促す.このように,肥満細胞は多角的に腫瘍進展と腫瘍抑制に関与しており,今後肥満細胞を標的とした新規治療法の開発が期待される.
「Key words」肥満細胞,ヒスタミン,制御性T細胞,骨髄系由来サプレッサー細胞,細胞外マトリックス
「Key words」肥満細胞,ヒスタミン,制御性T細胞,骨髄系由来サプレッサー細胞,細胞外マトリックス

