【特集 新しい皮膚のイメージング手法】
角質の質量分析イメージング
Imaging mass spectrometric analysis of the stratum corneum
掲載誌
皮膚アレルギーフロンティア
Vol.12 No.1 31-33,
2014
著者名
久保亮治
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
皮膚疾患
診療科目
アレルギー科
/
皮膚科
媒体
皮膚アレルギーフロンティア
「Summary」 アトピー性皮膚炎の発症要因として角質バリア障害が注目されている. だが, 角質のバリア構造/機能を観察評価する手段は限られており, 角質内の物質分布を観察する方法も同じく限られている. われわれは, 飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)顕微鏡を用い, 角質内の物質分布の新しい可視化方法, 角質バリア機能の評価方法を確立した1). その結果, 角質層が3つの異なる性質をもった層に分けられることを発見するとともに, フィラグリンの分解産物で天然保湿因子の1つであるアルギニンの角層内分布を可視化することに初めて成功した. 今後, 質量分析顕微鏡技術がさらに発展していくことで, 詳細な角質機能解析が可能となることが期待される. 「TOF-SIMSイメージング」 イオンビームにてサンプル最表層の分子を撃ち, 砕けた分子の破片(二次イオン)を質量分析する手法. おもに低分子の解析に用いられるが, ビスマスイオンクラスターやフラーレン分子(C60)のイオンビームを用いることで, 生体由来の高分子の解析にも応用され始めている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

