要 約  好中球が中心となって発症する血管炎のなかで,唯一アレルギー的側面をもった疾患がチャーグ・ストラウス症候群と言われる.先行する気管支喘息を背景として,好酸球の関与が特徴的な全身性血管炎である.最も多い神経症状に次いで,皮膚病変の発現も多く,しかも病初期で認める.約半数の症例で抗好中球細胞質抗体(ANCA),とくにミエロペルオキシダーゼ(MPO)-ANCAが陽性になる.こうした臨床データより,①気管支喘息の機序であるⅠ型アレルギーがあり,②好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)とMPOの高い相同性からANCA関連血管炎の発症メカニズムである“ANCAサイトカインシークエンス理論”が作動する,③ANCA陽性群と陰性群では異なる発症メカニズムがある,④チャーグ・ストラウス症候群は好酸球浸潤の障害と好中球浸潤の障害の混合病態である,などの説が出ている.